本大会で発表される全ての演題は、あらゆる場合において研究対象者の生命、健康、プライバシーおよび尊厳に配慮されなければなりません。募時には,この考えのもと演題区分を確認してください.倫理審査委員会の承認を得て行う「人を対象とした研究(研究)」、あるいは「医療の一環としての報告(報告)」のいずれに該当するかにより、求められる倫理的配慮は異なります。

1) 研究
 研究を開始する前に日本放射線技術学会の「研究倫理規程ガイダンス」を確認してください。医学研究で求められる倫理的配慮について理解し、必要に応じて倫理審査委員会で事前承認を得てください。演題登録システムでは、「応募演題の倫理に関する質問」への回答を以てその適正を確認します。臨床データ(画像データ、検査結果、診断名、個人情報を含む)を用いた研究のほとんどは倫理審査委員会の承認を要する研究です。また、アンケート調査や観察者実験もその目的や手法によっては倫理審査委員会の承認を要します。

研究倫理規程ガイダンス(Ver.10.1)
https://www.jsrt.or.jp/data/pdf/etc/guideline-rinri.pdf
 研究の区分で応募された演題は、医学研究で求められる倫理的配慮についても審査します。倫理審査委員会の承認が必要であるにも関わらず応募の時点で承認を得られていない研究は、申請中であっても不採択とします。また、倫理審査委員会の承認を受けていても、演題審査で倫理的な配慮が不足していると判断する場合は不採択とします。なお、演題審査で倫理審査申請書の確認を要すると判断する場合には提示を求めることがあります。倫理審査委員会、あるいはその事務局等において倫理審査は不要と判断されている場合は、その返答書面等を代替とします。

2) 報告
 日常の業務改善や症例報告、人を対象としないファントム実験を通じた業務評価などを「報告」として取り扱います。また、研究目的でない医療の一環と見なせる「症例報告」・「実践報告」は所属機関の長の許可を得て演題登録してください。ただし、演題審査で研究に該当すると判断した場合、あるいは医療の一環とみなすことができない「研究を目的とする報告」については応募者(発表者)の選択に拠らず「研究」として審査を行います。

応募演題の倫理承認について【重要】(必須):
 本大会における研究発表は、日本放射線技術学会(JSRT)が定める研究倫理規程に準拠し、あらゆる場合において、研究対象者の生命、健康、プライバシーおよび尊厳が守られていなければなりません。そのため、演題応募時には、以下に示す「応募演題の倫理に関する質問」に正しく回答していただく必要があります。演題応募者は,JSRT の「研究倫理規程ガイダンス」 [https://www.jsrt.or.jp/data/about/regulations/ ]を熟読の上、応募演題に必要な倫理的対応について理解し、必要に応じて倫理審査委員会で事前に承認を得てください。特に研究対象者の臨床データ(画像データ、検査結果、診断名、個人情報を含む)を用いた研究では、ほとんどの場合において倫理承認が必要となりますので十分にご注意ください。また,アンケート調査や観察者実験(視覚評価)においては、倫理承認の要否に関する検討が必要になりますので、研究倫理規程ガイダンスに従って対応をお願いします。倫理承認が必要である演題が応募時に倫理承認を得ていない(申請中を含む)場合は、事前審査で不採択となります。 また、倫理承認を受けている場合であっても、倫理的観点から明らかに倫理に反すると判断される場合は、不採択となることをご了承ください。なお、当該研究の倫理承認番号等は、演題登録時には記載する必要がありませんが、演題審査の段階で確認を要すると判断される場合は、倫理審査申請書と共に提出していただくことがあります。 また、倫理審査委員会またはその事務局において倫理審査不要と判断された場合は、倫理審査委員会からの返答が確認できる書面、あるいはその旨を伝えてきたメールを保管しておいてください。同様に提出を求める場合があります。

「応募演題の倫理に関する質問」

設問A:応募演題における研究では、研究対象者(患者またはボランティア)に対し、研究を目的とした侵襲的な行為(放射線被ばく、肉体的・精神的苦痛を伴う行為、薬剤等の投与)を行っていますか。
◎ 1:侵襲的な行為は一切行っていない。→ 設問Bへ
◎ 2:侵襲的な行為を行っている。→ 設問Eへ

設問B:応募演題における研究に関して、当該施設において倫理承認を得ましたか。
□ 1:承認を得た。→ 設問Cへ
□ 2:承認を得ていない。→ 設問Dへ
□ 3:当該施設の倫理審査委員会に承認申請したが、審査免除(または審査不要)と判断された。→ 設問Fへ

設問C:倫理承認の種別についてお答えください。→ 回答後、設問Fへ
□ 1:当該施設の倫理審査委員会で承認を得た。
□ 2:当該施設に倫理審査委員会が存在しないので、他施設の倫理審査委員会で承認を得た。
□ 3:その他(自由記載)

設問D:応募演題が当該施設において倫理承認を得ていない理由についてお答えください。→ 回答後、設問Fへ
□ 1:応募演題は、本学会倫理規程ガイドラインにおいて区分される技術研究に該当し、観察者実験も本研究に含まれていない。
□ 2:応募演題は、本学会倫理規程ガイドラインにおいて区分される技術研究に該当する。また、観察者実験が本研究に含まれるが、実験データを利用し研究発表を行うことに関して観察者全員から事前にインフォームド・コンセントを得ている。さらに、発表に際しては観察者の個人名が特定できないように配慮する予定である。
□ 3:応募演題は、研究目的でない、個々の患者について症状や診断等を詳細にまとめた症例報告、あるいは日常の業務改善、医療安全、院内教育等について詳細にまとめた実践報告に該当し、所属機関の長の了承を得た。
□ 4:動物実験なので、施設の動物実験規則に基づき実施した。
□ 5:その他(自由記載)

設問E → 回答後、設問Fへ
 本学会では、研究者および研究機関(以下、研究者)は、許容範囲を超える放射線被ばく,苦痛の範囲が社会的な許容範囲を超える肉体的・精神的苦痛を伴う行為、および医学的妥当性が認められない不必要な薬剤投与等の侵襲的な行為を行ってはならないとしています。 なお、許容範囲などについては、臨床研究法・各倫理指針などに基づく各施設などにおける倫理審査委員会で判断するものとしますが、この判断が学会の観点(ICRP Publication 62などを参考)から正当な理由のもとに問題があると考えられる場合には、不採択となる場合があります。 なお、研究対象者に対し侵襲的な行為を伴う場合は、倫理承認の有無と以下の3項目のそれぞれについて記載してください。
1)医学的妥当性:医学の発展にとって、その研究が必要であることの妥当性(自由記載,全角 50 文字以内)
2)方法的特殊性: 研究対象者に対する侵襲的な行為以外に選択肢がない(自由記載,全角 50 文字以内)
3)正確なインフォームド・コンセントの取得:侵襲行為に関わる被ばく線量や生物学的影響等の正確なデータを提示した上で、研究対象者から得られたものに限る(自由記載,全角 50 文字以内)

「多重発表に関する質問」(必須)

設問F
 本学会の研究倫理規程では、「本学会が発行する印刷物および電子出版物について、既発表の論文、または他の学術雑誌に投稿中の論文と本質的に同じ論文を投稿する行為」を多重投稿と定義し、禁止されています。投稿された論文と同一の著者または少なくとも1名の著者が同じで、内容が同一または極めて類似した内容の論文が既に発表されている場合には、本質的に同じ論文と見なします。そして、多重投稿同様に、既発表の論文または他学術大会での既発表を本学術大会に演題応募する場合も多重発表と見なします。ただし、特例として発表に限り、多重発表と見なされる場合であっても有益な情報が含まれている等、審査において認められる場合はその事実を演題応募時および発表時に申告した場合においては、許容される多重発表として取り扱います。なお、本学術大会は重複発表を推奨してはおらず、安易な重複発表は業績の水増しになることに留意してください。
以上の点を留意の上、以下に示す多重発表の有無についてお答えください。
◎ 応募演題は、上記の多重発表に該当しないことを確認して応募します。
◎ 応募演題は、上記の多重発表に該当しますが、既発表の種別について以下に申請の上、応募します。

  1. 既発表の種別(複数選択可):
    □論文、 □ 学会発表(本学会)、 □ 学会発表(他学会)
  2. 既発表のタイトル、雑誌名・学会名、発表年[論文の場合は、巻、号、頁等](自由記載)

【利益相反(Conflict of Interest)の有無の公開について】
 発表する研究に関連して,企業等からの補助や援助を受けている場合(金額は問いません)、または、応 募演題に関係する企業の被雇用者が共同研究者に含まれる場合は、その事実を開示する義務があります。スライドの 2 枚目に必ず利益相反事項の有無のスライドを入れてください。